会社概要
|
株式会社 折原米菓工場 本社・工場 久喜市 資本金 1,000万円 従業員数 70名 創業 明治10年 事業内容 米菓生地、及びスナック菓子生地の製造 HPアドレス
https://oriharabeika.co.jp/ |
||||||||||||||||||||||||||||||||
今までの 課題 |
・ボイラーで使用する重油がエネルギー使用量の75%(費用比率)を占め ・重油炊きボイラーは、炉筒煙管ボイラー6t/h×1基と貫流ボイラー2t/h×1基
・ボイラーで発生される蒸気は、せんべい生地の元となるうるち米の蒸し |
||||||||||||||||||||||||||||||||
省エネ対策への検討 |
・平成28年度埼玉県省エネナビゲーター事業を活用し省エネ診断を受診 ・令和元年度埼玉県の専門業者診断を受診
・令和2年度から令和3年度にかけて、省エネ促進プラットフォーム事業 ・令和3年度補正予算
グリーンリカバリーの実現に向けた中小企業等の CO2削減比例型設備導入支援事業による省エネ診断を受ける。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||
省エネへの具体的な取組 |
【設備更新】 1.診断結果を基に埼玉県のCO2排出削減設備導入補助金を活用し、照明設備をLED化へ→蛍光灯83台をLED灯77台へ交換 2.工場内の照明を集約化し高効率化 3.暑さ対策設備等省エネ補助金を活用して屋根の遮熱シートを設置屋根全体
Ø
削減効果
4.蒸気配管まわりの熱ロスに対する対策として蒸気が漏れている部分を
Ø
重油使用量の削減(2021年値)効果
差額 83千円/年 5.ボイラーの更新 ボイラーは炉筒煙管6トンと貫流2トンを使用していたが、炉筒煙管6 使用燃料はA重油から都市ガスに変更、
設備費と工事の1/2は令和3年度補正
Ø
効果 ①導入後7カ月で約300t-CO2削減を達成 ②効率的な運転モードでガス代が削減 ③手間の軽減
・ボイラー免許が不要となった ・故障が減った ・年次検査の時間が削減された
・メンテナンスに関わる手間が省けた(煩わしさが無くなった)
・点火後の蒸気発生までの立ち上がり時間が短くなったので、ボイラー点火のための早出出勤の必要がなくなった。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||
今後の検討課題 |
1.熱の再利用
ボイラー蒸気で煎餅の生地を乾かしているが、空気中の湿度で湿ってしまい乾燥できない。そこで、更新したボイラーの蒸気ドレンをヒートポンプの熱源に利用し、温熱は乾燥機のエネルギー源とする。可能であればヒートポンプの熱と同時に得られる冷熱を製品の冷却やその保存、空調にも展開できないか可能性を検討したい。 2.削減できたCO2量のクレジット化
3.乾燥機をコンパクト化し、工場を集約していきたい。
4.太陽光発電を設置し自家消費し、電気の購入量を減らしたい。
5.太陽光発電と同時に太陽熱温水器の設置可能性の検討
屋根上設置には工場建屋の強度不足があり、設置の申請を見送った経
緯がある。屋根強度補強工事費こみでの補助金が今後は望まれる。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||
最後に |
1.省エネに挑戦し取り組むことで、次の課題が見えてくる。その積み重ね 2.中小企業には人的余裕やノウハウ等が少なく、省エネ等に取り組むのは難しいと思っているが、それ以前に、省エネの有効性への理解が不足なのではないかと思われる。その対策として、知見を広げるためにも異業種交流等が有効であると考える。また、公的支援も含めて外部人材の活用も有効である。
3.業務の中で不自由さ(我慢していること)が改善できるということは一つの夢の実現なのではないだろうか。夢をリスト化して具体的な対処方法をメーカー等と相談し作り上げていくことで、一つ一つ叶えられて行くはずである。今回の燃料転換の実現もその一つの事例ととらえることができる。 |